ワイヤー矯正中の「歯のグラグラ」はよくある現象

ワイヤー矯正を始めてしばらく経つと、「歯が揺れている気がする」「グラグラして不安」と感じることがあります。
実はこれ、**ある程度までは“正常な反応”**です。
矯正は歯を骨の中で少しずつ動かす治療のため、動いている最中は歯が一時的に不安定になるのが普通です。
なぜ揺れる?そのメカニズム

歯が動くとき、周囲の骨(歯槽骨)には**リモデリング(再構築)**という変化が起こります。
- 動かす方向の骨は吸収される
- 空いたスペースに新しい骨が再生される
この過程で、歯と骨の接着が一時的にゆるくなるため、「揺れている」「浮いている感じがする」ように感じます。
心配いらない「正常な揺れ」の特徴

特徴 | 内容 |
---|---|
数ミリ程度の揺れ | 0.2〜0.4mm程度の揺れは自然な範囲内 |
押すと動くが痛みはない | 痛みがなければ問題ないことが多い |
治療が進むと落ち着く | 動かす時期が終わると揺れは自然に収まる |
注意が必要な「異常な揺れ」のサイン

サイン | 対応 |
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強い痛みを伴う | 根や神経のダメージの可能性 → 歯科受診を推奨 |
揺れが日に日に大きくなる | 歯周病や過矯正の可能性あり |
出血・膿が出る | 歯肉炎や感染の疑い → 早めの処置が必要 |
自分でできるケアと注意点

- 無理に押したり動かしたりしない
- 固いもの・粘着性のあるものを避ける(食事制限)
- 歯ブラシは柔らかめを使用し、優しく磨く
- 気になる揺れはメモして次回診察で伝える
矯正中は少しの違和感を放置せず、気づいた時点で確認する姿勢が大切です。
まとめ

ワイヤー矯正中の歯の揺れは、多くの場合「歯が動いている証拠」であり、異常ではありません。
- 骨のリモデリングにより一時的にグラつくのは正常範囲
- 痛み・悪化・出血がある場合はすぐ相談を
- セルフチェックと定期受診で安全に治療を進める
不安な揺れでも、相談すればすぐ安心につながるケースが多いので、気になったら迷わず歯科医へ。