「これで一生持つと思ってた」当時の選択

治療を受けたのは、まだ30歳を過ぎた頃。
営業職ということもあり、前歯の見た目にずっとコンプレックスがありました。
虫歯の治療と同時に、自然な白さを求めてセラミックを選択。
当時は「高いけど、これで一生いけるなら安い」と思っていました。
正直、セラミックにすればもう虫歯の心配もないし、メンテナンスも簡単だと思っていたんです。
10年経って気づいた“見た目の違和感”

40代になり、ふと鏡を見たときに「あれ?なんか色が合ってないかも」と感じました。
よく見てみると、周りの天然歯に比べてセラミックの色だけが浮いているように見える。
当時の色選びは「いかにも白く」だったのですが、加齢で自分の歯の色が自然と変わっていたんですね。
「若いときは合ってたけど、今見るとちょっと不自然」──それが正直な感想でした。
噛み合わせにも“ズレ”を感じ始めた

見た目以上に困ったのが、噛み合わせのズレでした。
顎が疲れやすくなったり、違和感で奥歯に力が入りにくい感覚が出てきたり…。
「これ、もしかして前歯が原因なんじゃ?」と思い始めたんです。
歯科で診てもらったところ、「微妙に当たりが強いですね」と言われました。
10年前にはなかった問題が、年齢とともに顎や歯のバランスに影響してきていたのです。
再治療を考えたきっかけは“メンテナンス不足”

実はこの10年、しっかりしたメンテナンスはしていませんでした。
歯科にはクリーニングで年に1〜2回行く程度で、「セラミックは大丈夫でしょ」と思っていたんです。
でも、ある日食事中に「カチッ」と違和感。
検査してもらうと、接着剤の劣化で浮き始めていることがわかりました。
再治療か、再接着か──迷いましたが、結局“作り直し”を選びました。
自分の噛み方や加齢に合わせて、より自然なものを提案してもらえたのは良かったです。
まとめ:セラミックは“入れたあと”が本番だった

正直、「セラミック=最終形」と思っていた自分が甘かったと思います。
- 歯の色は年齢とともに変わる
- 噛み合わせは、日々の習慣で微妙に変化する
- セラミックも“ケアしないと劣化する”
10年前は「完了」だった治療が、今は「定期的に見直すべきもの」だと感じています。
「長く持たせたいなら、入れっぱなしにしないこと」
これから治療を受ける人には、そう伝えたいです。