セラミックが割れたり外れたりする原因とは?

セラミックは天然の歯に近い美しさと強度を持ちますが、決して「壊れない素材」ではありません。
実際に、装着後に「割れた」「外れた」といったトラブルを経験する方は少なくありません。
原因は以下のようなものが考えられます。
● 強い衝撃や咬み合わせの負荷
- 硬いものを噛んだ
- 歯ぎしり・くいしばりの癖がある
- 歯並び・かみ合わせの調整不足
● 接着剤の劣化や処置の問題
- セメントの劣化や剥がれ
- 土台(支台歯)がむし歯や劣化で不安定になった
- 技工精度の差(技工所やドクターの技量)
割れた・外れたときにまずやるべき応急処置

トラブルが起きたときは、まず焦らず冷静に対応することが大切です。
● 外れた場合
- セラミックをティッシュやケースに包み、乾燥させないよう保管
- 決して自分で接着剤などを使って戻さない(誤接着のリスク)
- できるだけ早めに歯科医院へ持参
● 割れた場合
- 破片を保管(再製作の参考になることも)
- 欠けた箇所で口腔内を傷つけないよう、ガムやワセリンなどで保護(一時的処置)
- そのまま放置せず、早期受診が基本
歯科医院での再治療の流れ

セラミックが壊れた場合、元の状態によって対応方法が異なります。
おおまかな流れは以下の通りです。
▶ 再接着で済むケース
- セラミック本体や支台歯に問題がない場合
- 専用セメントでの再装着(費用・時間ともに比較的軽い)
▶ 再製作が必要なケース
- セラミックが割れている/形が崩れている
- 土台が虫歯になっている
- 噛み合わせ調整が必要な場合
この場合、再度の型取り〜技工物の作り直しが必要です。
よくある疑問Q&A|壊れたらすぐ再治療?費用は?

Q. セラミックが外れても痛みがなければそのままで大丈夫?
→ **NGです。**土台がむき出しになっている状態は、虫歯や知覚過敏の原因になります。
Q. 割れたときの再治療費用は?
→ 保険外診療のため、再製作は1本あたり5〜15万円程度かかることが一般的です。
Q. 壊れにくくする方法は?
→ ナイトガードの使用(歯ぎしり予防)、定期検診でのチェック、硬いものを避ける意識が重要です。
まとめ|万一に備えて、正しい対応と予防策を

セラミックは丈夫な素材ですが、絶対に壊れないわけではありません。
万が一のトラブルに備えて、正しい応急処置の知識と、再治療の流れを知っておくことはとても大切です。
そして何より、予防の意識を持つことがトラブル回避の第一歩。
長く美しく保つためにも、日々のケアと定期的なチェックを心がけましょう。